中国の日本酒 [ 鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 ]
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鳥取県
シベリアから吹く寒波と大山からの豊富な雪溶け水が酒造りに適した条件を満たしています。 県内産の酒造用米「玉栄」が主に挙げられます。 また、兵庫県産の「山田錦」の確保に努める一方で因伯地方を中心に栽培された「強力」を復活させ仕込む蔵などもあります。 杜氏は出雲杜氏が多く、次いで但馬杜氏となっています。 酒質は一般的にさわやかな淡麗辛口が多く見られます。 醸造所数は約25あります。
【主な道産酒造用米】
玉栄、ヤマビコ、コガネヒカリ、ヤマヒカリ、強力 |
【特産品】
アゴ アゴチクワ イタヤ貝 イワシ うすぶき団子 豆腐チクワ カレイの一夜干し 赤崎ウニ 浜ボウフウ ナガイモ 二十世紀ナシ ブドウ 松葉ガニ やっこめ ラッキョウ やたら漬け ショウロ
【郷土料理】
ふろしき饅頭 ボウフウ料理 松葉ガニ料理 アゴチクワ ムカゴ飯
【伝統的郷土料理】
▽イギス
県中西部の行事食で、イギスとは、オゴノリのことで、火にかけて煮溶かしたものを流し器で冷やして固めたもの。
▽おいり
残り飯を天日に干し、乾燥させたものを炒り、炒ったクロマメ、キビを加え、砂糖と飴で固めたもの。
▽シロハタ寿司
賀露地方の春の祭りに作られる。シロハタとは鳥取では、ハタハタのことで、わたを抜き二杯酢で〆めたシロハタの腹に、から炒りしたオカラを詰めたもの。
▽ののこ飯
弓ヶ浜半島に伝わる変わり御飯で、「ののこ」とは綿入れの着物のことで、ご飯をふっくらと詰めた姿を見立てたものらしい。作り方は三角形の油揚げの一方を切り開き、中の白い肉を指でかき出し、好みのモヤシ、ニンジン、シイタケ、ゴボウなど季節の野菜を洗い上げた米に混ぜ、油揚げに八分目ほど詰める。木の枝、または楊枝で口をとめつけ、深鍋にイリコで取っただし(酒、砂糖、醤油で味付けしたもの)をひたひたに注ぎ、ご飯と同じように炊き上げる。「いただき」ともいわれる。
▽豆おけじゃ
日野村で、新米で作った神仏にお供えする料理。炒ったクロマメを米に混ぜた炊き込みご飯で、クリを入れると美味しい。

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島根県
出雲杜氏の出身地であり、寒冷な気候と豊かな水源を活かし、全国でも屈指の濃醇で旨味成分の多い甘辛中庸の酒を醸しだしています。 雲南地区を中心に多くの好適米が栽培され、その種類は「五百万石」「幸玉 」「改良雄町」などです。 県工業技術センターで新しい酵母を開発するなどして常に新たな開発を目指しています。現在の醸造所数は約40あります。
【主な道産酒造用米】
改良雄町、幸玉 、日本晴、ヤマビコ、チドリ、五百万石、神の舞 |
【特産品】
出雲ソバ ウドン豆腐 隠岐スルメ こもり豆腐 シジミ ノリ ブドウ スズキ アマサギ イラウオ ぼてぼて茶モズク 練ようかん ワカメ ワサビ 苞カマボコ コイ ナマズ もろげエビ
【郷土料理】
アカガイの穀蒸し アワビの麹漬け のっぺい汁 宍道湖七珍料理
【伝統的郷土料理】
▽アマサギ料理
宍道湖七珍の一つであるアマサギは、山陰地方のワカワギのことである。ワカサギは諏訪湖の様に淡水にすみついたものと、海から産卵のため川や湖に上がってくる宍道湖や中海のアマサギと2種類ある。「柳かけ」は、砂糖醤油に浸けて焼いたアマサギを、ぬく飯にのせ熱い番茶をかけ、ワサビをきかせて食べる素朴な郷土料理である。他に照り焼き、田楽、南蛮漬けなどいろいろある。
▽コイの糸作り
松江の名物料理で、宍道湖七珍の一つであるコイをあらいでなく三枚におろし糸作りにする。塩もみしゆでたコイの卵をまぶし、熱い煎り酒に浸けて食べる。冬が美味しく、寒ゴイの呼び名もある。
▽野焼き
昔は野外で焼いたのが名前のはじまりで、7〜8月が旬のアゴ(トビウオ)のすり身を棒になすりつけ、炭火の上で焼き上げた直径5センチ、長さ60センチの大きなチクワ。サンショ醤油でいただく。
▽メノハ
島根半島の北岸は海水が澄み良質のワカメが採れる。メノハとはワカメの総称で、生のままでも食べるが、主として干した板ワカメになる。この板ワカメをあぶって熱いご飯にかけた「メノハ飯」、寿司に入れた「メノハ寿司」は、ほんのり塩がきいて食が進む。
▽カモの貝焼(カモのかやき)
今は禁漁区となっているが、宍道湖や中海はカモの飛来地で、宍道湖七珍の一つである。食べ方は、アワビの貝殻を鍋にして半分ほどおしだじ(だし汁)をはり、そっと七輪にのせる。まず脂皮とた骨た団き子を入れて煮、だし汁にカモの旨味が出たところで、砂糖、醤油を加える。ゴボウやネギ、シイタケなどの野菜、豆腐を加え、その上に胸肉、股肉、臓物を並べ、火を通 しすぎず、半生が香味も口当たりも美味しい。
▽スズキの奉書焼き
宍道湖の七珍の一つであるスズキは、わたを除き、うろこを取り、きれいに整えて、和紙を濡らして魚を包み、竹の皮で3ヶ所ほどしばり、さらにアルミホイルに包んで焼く。ホイルを開け、奉書のまま供し、紅葉おろしでいただく。
▽ぼてぼて茶
松江地方を中心に出雲に伝わる味で、松平不昧公の時代には飢饉の際の非常食であったといわれる。お茶を煮立てる時に、泡を立てるために陰干しした茶の花(花弁に含まれるにかわ質が有効とか)を一つまみ木綿袋に入れて加える。この熱い番茶をぼてぼての大ぶり茶碗に注ぎ、18・もある茶筅の先に少し塩をつけて泡立て、あらかじめ用意していた煮マメ、佃煮、漬物などを細かく刻んだあり合わせのものと少量のご飯を入れたお茶漬けである。食べ方は茶碗の底の方を静かに回しながらとんとんとたたいて飲むようにする。

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岡山県
笠岡市から倉敷市玉島あたりまでが備中杜氏の故郷で、現在約40名の杜氏が地元などで活躍しています。
稲作の盛んな岡山では品種発見以後「雄町」を作り続けました。栽培が困難なため、一時断念されましたが、吟醸酒ブームによって息を吹き返し、今日では他県の需要も高まっています。この他にも「山田錦」や「朝日」「アケボノ」など一般 米も栽培されています。
備中杜氏の造り出すその酒質は淡麗でソフトな飲み口の良いタイプが多く見られます。甘辛度でいうと、やや甘口傾向にあります。 現在、醸造所数は約90あり、大きく備前、備中、美作の3地域に分けられます。
【主な道産酒造用米】
雄町、山田錦、アケボノ、朝日、中生新千本、ヤマビコ、アキヒカリ、フクヒカリ |
【特産品】
アキアミ アミの塩漬け 飯ダコ キビナゴ サワラの味噌漬け ママカリ オコゼ メバル アナゴ 備前アミ サワラ コノワタ シャコ タイ ブドウ モモ ドジョウ
【郷土料理】
ばら寿司 面鶏鍋 桜ダイの浜焼き サワラ料理
【伝統的郷土料理】
▽サバ鍋
倉敷地方の料理で、2センチ位に切ったサバを、ネギ、ゴボウ、ダイコンなどと一緒にみりんと醤油で煮込んだ鍋料理。
▽サワラのこうこ寿司
祭や行事に欠かせない瀬戸内海沿岸の日生地方の味で、サワラとコウコ(沢庵漬け)を組み合わせた寿司。
▽ブンズ料理
ブンズとは緑豆のことで、笠岡市周辺の味で、雑穀食の名残の豆料理である。熱冷まし、咳や腹の薬になるといわれる「ブンズがゆ」やブンズ汁粉など、ブンズをかゆやおこわ、餅に加えて使う。
▽ベイカの酢味噌
地元の人は「ベカ」と呼ぶ7〜8・ほどのイカで、3月頃のものは子持ちベカと呼ばれ特に珍重する。柔らかくてくせのない淡いピンク色をした穫れたてのベイカをさっとゆで、木の芽和えやカラシ味噌で、煮物、酢の物としても食べる。
▽祭り寿司
岡山南部に伝わるご馳走で、春祭り、秋祭り、新築祝い、法事、客のもてなしと豊富な瀬戸内の幸をふんだんに混ぜ込んだ上に、さらにさまざまな具をのせた、にぎにぎしいばら寿司のことで、岡山寿司、魚島寿司ともいわれ、駅弁にも使われる名物寿司。作り方は、炊きたてのご飯に合わせ酢を混ぜて、寿司飯を作り、醤油、砂糖で味付けをしたレンコン、タケノコ、サトイモ、ニンジン、ゴボウ、シイタケ、フキなどを小さく切って、寿司飯に混ぜ込む。そして酢〆めにしたサワラ、ママカリ、照り焼きのアナゴ、ゆでたエビ、薄味を付けたモ貝とキヌサヤなどの青みの野菜と錦糸タマゴ、紅ショウガを飾る。江戸時代に「一汁一菜」の倹約令が出された時、町人たちは魚や野菜を寿司飯に混ぜ込み、これに汁を添え、体裁だけ一汁一菜をとりつくろったといわれている。
▽ママカリ料理
岡山県南瀬戸内の秋の味で、イワシ科のサッパという魚で、イワシによく似た10センチほどの青背で、味はもう少し淡泊で上品である。美味しくて食が進み、隣家にまま(飯)を借りにいくというところから名づけられ、酢漬けや寿司に使われる。家庭の味である「ママカリ寿司」をはじめ、素焼きにして酢に4〜5日漬け込む「焼き酢」、生のまま酢漬けにする「生酢」、揚げ物などが美味しい。

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広島県
明治の中期に三浦仙三郎という一人の醸造家によって水質が酒造りに影響をもたらすことが発見されました。
広島の水質は軟水で酵母が活発に働きません。そこで彼は「軟水醸造法」を開発し、三津杜氏などに受け継ぎ、品質を飛躍的に向上させたのです。
酒造好適米では「八反」「八反錦」、「こいおまち」などが栽培され、広島酵母の働きによりその味わいは濃醇で、飲み口の柔らかい甘口タイプとなります。
醸造所数は約90あり、大きく備後地区と安芸地区に分けられます。
【主な道産酒造用米】
雄町、八反錦1号、八反錦2号、アキツホ、中生新千本、ホウレイ、峰光、初星、八反、こいおまち |
【特産品】
安芸さつま タイ カキ がせつ 川通 餅 ミカン 広島菜 佃煮 ナスの砂漬け 紅葉饅頭 ニゴメ ワケギ
【郷土料理】
薩摩飯 山フグの刺し身 広島風お好み焼き バラ寿司
【伝統的郷土料理】
▽イギス豆腐
瀬戸内海沿岸の島嶼(とうしょ)部で祭や法事に作られ、海藻のイギスから作る寒天の様なさっぱりした料理。
▽カキ料理
広島湾を中心とする沿岸は全国生産量の4分の3を占めるカキの産地で、食べ方は好みによりいろいろで、穫れたての新鮮なものはカキ酢か、ユズ、レモンをしぼってカキの香りを味わう。殻付きを「直焼き」したり、府中味噌を、赤、白半々に混ぜて鍋の縁に塗りつけ、土手を作り、だしを入れて火にかけ、カキ、ネギ、豆腐などの具を少しずつ味噌を崩しながら食べる「土手鍋」や、むき身を入れる「炊き込み御飯」、とろろをつけて食べる「つるつる」は味も喉越しも最高。家庭料理の「ミツバとカキのタマゴとじ」などがある。また“賀喜”に通 じることからカキを雑煮に入れて祝う。
▽酢ダイ
尾道の味で、小ダイを直火で焼いて生酢に浸け、砂糖や醤油で味を調えたもの。
▽ナバ飯
キノコのことをナバといい、昆布でだしをとり、酒、醤油で味付けした秋のマツタケ御飯のこと。
▽ワニの刺身
フカの刺身で、シュンギク、青ジソ、おろしショウガを添えて食べる。

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山口県
昔から濃醇で甘口タイプが多かったのですが、最近では淡麗で軽快な酒質の地酒が醸されます。現在、醸造所数は約30あります。酒販店がグループを結成し、「山口人の酒」としてアピールするなどの動きも最近見られます
【主な道産酒造用米】
ヤマホウシ、ヤマヒカリ、中生新千本、晴々、殻良都。 |
【特産品】
秋穂の車エビ イモ団子 イリコ ういろう 下関ウニ オモダカ レンコン 萩のシロウオ ワカメ カマボコ 寒露醤油 ゴボウ 夏ミカン フグ フグの燻製 ミカン クジラ 山口カマボコ
【郷土料理】
タイの麹煮 ウニ料理 ベラの酢漬け タコ飯 イモ団子
【伝統的郷土料理】
▽オバイケ
年越し料理にする習慣もあったオバイケは、クジラの白皮の部分で、薄切りにして湯で脂肪を抜くと純白のオバイケとなる。刺身や酢味噌で食べる。
▽チシャなます
萩を中心に県下全域で親しまれる郷土料理で、チシャは、この地方独特の赤みがかったチリメンチシャ(レタスの一種)で、かすかな苦味と爽やかな香りは生で食べるといい。チシャは乳の出にいいともいわれ、酢味噌で和えたり、チリメンジャコやあぶったメバルなどを加える。
▽フク料理
中国地方の西部と北九州では、フグのことをフクと呼ぶ。フクとは福に通じ、フグとは不遇に通じるところからきているが、古い文献では布久の文字が記されているため、フクの方が呼び名は古いといえる。徳山沖、すくも粭島のフクも人気があるが、瀬戸内海から外海に漁場が移り、下関がフクの本場として有名になった。秋の彼岸から夏の彼岸までがフクの最盛期で何種類もあるフクのうち、脇に日の丸の様な紋があるトラフクは、本フクとも呼ばれる。なかでも腹びれが白く、シロと呼ばれるものは非常に高級なフクである。フクは当たれば怖いので鉄砲という仇名がつき、鉄砲のちり鍋だから「てっちり」、刺身は「てっさ」と呼ばれる。フクは内臓(卵巣、肝臓、腸)を食べぬ限り中毒になることはない。食べ方は、「てっさ」が最高で、身が透けるほどに薄くそぐため、まるで花びらのようで、菊盛り、鶴盛り、孔雀盛りなどに美しく盛られ、舌だけでなく目をも楽しませてくれる。すいちと呼ぶダイダイ酢を使い、赤おろし(紅葉おろし)、下関特産の小ネギを薬味にするのが一般的である。「てっちり」にはフクの腹身、ウグイス(口元)、頭などが骨つきのまま入れられ、地元の柔らかなシュンギク、クズ切り、ハクサイ、キノコ、豆腐などを入れ、すいち、小ネギ、赤おろしで食べる。煮凍り、フクの唐揚げなどいずれも美味で、あぶったヒレに熱燗を注ぐヒレざけ酒や、ゆがいたシラコで作るシラコ酒と一緒にフク三昧ができる。
▽岩国寿司
氏神様の祭や祝い事には欠かせない料理で、きんたい錦帯橋と共に300年の歴史を持つ箱型の寿司枠で作る押し寿司のこと。「殿様寿司」の名を持ち、5升入りの大箱で60人前(120個)できる。作り方は熱々の寿司飯に火を通すため酢締めにしたサワラを米粒大にちぎって加え、2時間ほど冷まして味をなじませ、ハスの葉を敷いた寿司箱に詰め、シイタケ、青菜、錦糸タマゴ、デンブを振りかけハスの葉をしきりにして5段重ねる。蓋をして2、3度足で踏み締め1時間おき、足で蓋を押さえながら外枠を抜き、寿司切り包丁で1段24等分する。

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