関東の日本酒 [ 東京 | 神奈川 | 埼玉 | 千葉 | 茨城 | 栃木 | 群馬 | 山梨 ]
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東京都
多摩川の本・支流沿いにある秩父古生層を流れる地下水脈からは酒造りに適した良質の中硬水が得られます。原料米は都下では作られていません。味わいは淡麗で、スッキリしたクセのないタイプが多く見られます。歴史的に見ると、越後杜氏が多いです。
現在、醸造所数は約15あり、23区内に1軒ある以外はすべて多摩川沿いに点在しています。
【主な道産酒造用米】
なし |
【特産品】
アサリ 浅草ノリ 雷おこし マサバ アナゴ ウナギ アシタバ クサヤの干物
【郷土料理】
アジのみりん干し カツオの佃煮 佃煮 握り寿司 べったら漬け もんじゃ焼き すき焼き ソバ アサリ料理 アシタバ料理 天ぷら ドジョウ料理 ハゼ料理
【伝統的郷土料理】
▽ウナギの蒲焼き
かつては神田川や深川で獲れたウナギを蒲焼きにした。蒲焼きの名は、筒切りにしたものを串に刺して 焼いたのが、蒲の穂に似ているところからついたといわれる。関西の蒲焼きとの違いは、関西での腹からとは逆に背から裂き、素焼きにした後一度蒸して油を落とし、ふんわりした舌触り、淡泊な味に仕上げていること。
▽江戸前寿司
かつては江戸前の海の幸が種であったが、江戸の味といえば握りの寿司で、全国各地から集まる名品や珍品が江戸前寿司を彩る。今日のような握り寿司が登場したのは19世紀はじめで、本所に住む松という男が考えたもので、江戸前のヒラメやタイなど、白身の魚が使われたようだ。ただしこの「松が寿司」はべらぼうに高く、庶民の味として定着したのは江戸時代も終わり頃といわれる。それまでは寿司といえば「なれ寿司」「押し寿司」のことで、また淡泊な味を好む江戸っ子には脂っこい魚だという理由でマグロがネタとして使われ出したのは明治も末になってからである。シャコ、トロ、イクラ、生ウニなどはもっと遅く昭和に入ってからである。
▽おでん
関西のおでんは田楽のことを指すが、関東のおでんは煮込み料理の一つである。魚肉の練り物、野菜などを煮立てずにじっくりと煮込む。
▽クサヤの干物
伊豆の大島を中心に作られる特有の臭みがある干物で、アジやトビウオなどを腐敗発酵させた塩汁に漬けて干したものを焼いて食べる。
▽天ぷら
東京の天ぷらは家庭料理というより高級料理という感がある。庶民の食べ物として登場したのは江戸時代中期で、当時は串に刺して売られ、店もほとんどが屋台であった。寿司と同様に、以前は江戸前の海の幸や野菜を、ゴマ油でカラリと揚げて売っていたが、冷めると味が落ちるため、寿司の様にみやげにできたほどの発展はなかった。明治になっても屋台と店舗が共存し、現在のようなお座敷天ぷらのスタイルは大正に入ってからでき上がった。

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神奈川県
醸造所数は約15あり、丹沢山塊を源とする相模川や酒匂川に沿う様に酒造場が分布しています。味わいは、軽い口当たりと繊細な旨味を持つ辛口タイプが多く、杜氏は主に越後杜氏と南部杜氏です
【主な道産酒造用米】
アキニシキ |
【特産品】
カマボコ スイカ マグロ ミカン アサリ タコ タイ ワカメ 三浦ダイコン 小田原梅干し
【郷土料理】
アジのたたき イカの塩辛 葛餅 サザエの壷焼き しゅうまい 中華饅頭 たたみイワシ 小田原カマボコ 精進料理 魚玉茶漬け 豆腐料理 ハマグリ鍋
【伝統的郷土料理】
▽うずわ料理
小田原地方の料理で、うずわとは、まるそうだカツオのことで塩漬けにしたり、油炒めにして青ネギと煮込んで食べる。
▽キビふかし
餅米にキビを混ぜてふかしたもので、ゆでアズキやクリを加えたりもする。コショウ塩で食べる。
▽五目汁
山間部の料理で、ゆでた野菜を刻み、豆腐を入れて炒めて煮込み、片栗粉でとろみをつけたもの。
▽つみれ焼き
小田原の味で、魚肉のつみれを串に刺し、直火で焼く。
▽箱根の茶碗蒸し
ヤマイモと豆腐をすり、だし汁に混ぜて貝と共に蒸す独特の茶碗蒸し。
▽ふきざや
川崎の古い郷土料理で、ダイコン、サトイモなどと油揚げ、焼き豆腐を煮込んだ料理である。

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埼玉県
醸造所数は約50と関東では2番目に多いところで、主に大宮、熊谷、春日部周辺に分布しています。
徳川家康が江戸幕府を開いて以降、地域開発と共に、酒造りも栄えていきました。かつては越後杜氏がほとんどを占めていましたが、次第に南部杜氏が多くなり、いまでは主力となっています。
清酒の年間生産量は全国7、8位で、酒質はやや辛口ですっきりした味わいのものが多く造られています。
荒川・利根川の二大河川の恩恵を受け、酒造りがなされています。
【主な道産酒造用米】
アキニシキ、月の光、キヌヒカリ |
【特産品】
イチゴ カマボコ 五家宝 草加センベイ ドジョウ ナマズ 狭山茶 サツマイモ ナシ ナルト ハンペン フナ焼きチクワ ウグイ オイカワ 豚肉
【郷土料理】
コイ料理 ねぎま鍋 初雁焼 サツマイモ料理 ナマズ料理 ネギぬ た からみ餅 塩餡びん
【伝統的郷土料理】
▽アズキぼうとう
汁粉の中に餅のかわりに手打ちの幅広ウドンを入れて煮込んだもの。
▽すみつかり
栃木、群馬のしみつかれと似ているが、サケを使わず精進料理仕立てにしているところに特徴がある。
▽ずりあげウドン
秩父湖付近の大滝村の味として知られる、いわゆる釜揚げウドンだが、大きな鍋からずり上げて食べるところからこの名がついた。大きな鍋にたっぷりの湯を沸かしてウドンをゆで、鍋ごと食卓に出して生醤油につけて食べる、素朴で簡単な料理。
▽忠七飯(ちゅうしちめし)
別名「海苔飯」といわれるようにノリを混ぜた炊きたてのご飯に、さらしネギ、ワサビ、ユズをのせて、熱いだし汁をかけて食べる。ノリの香ばしさとユズの香り、ワサビの辛さ、つゆの旨味が絶妙な味わいのお茶漬けである。和紙の町として名高い小川町のお茶漬け。
▽つとっこ
もとは山仕事の携帯食であり、トチの木の香りが独特の風味を生み出す様赤飯をトチの葉でくるんだもの。
▽ねじ
秩父地方のもので、太くて短い手打ちウドンに塩あん餡をからめたもの。群馬では「つみっこ」と呼ばれる。

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千葉県
主に県産米の「コシヒカリ」や「初星」が酒造用米として使用されています。華やかな香りと腰の強い酒質を持つ吟醸酒が多く、最近の人気を呼んでいます。越後杜氏と南部杜氏が主流で、その技術力が造り出す酒は独自のスタイルを持つものが少なくありませんが、総体的にやや淡い酒質の辛口タイプが多く見られます。
現在の醸造所数は約40あります。
【主な道産酒造用米】
初星、はなの舞い、ホウネンワセ、コシヒカリ |
【特産品】
アジ ワラビ 磯ガキ イチジク イワシ ハゼ ノリ サバ スイカ ナシ ビワ ラッカセイ ダイズ タイ
【郷土料理】
アジのなます イワシの団子汁 イワシのすり身汁 イワシの卯の花漬け イワシのみりん干し フナ料理 カツオの佃煮 イチジクの砂糖煮 はばノリとカサ貝のぬた 最中 生ガキの磯焼き
【伝統的郷土料理】
▽さんが
アジやイワシの魚肉に味噌、砂糖を加えてたたき、これをアワビの殻に詰め、シソをのせて焼いたもの。
▽たたきなます
タルタルステーキのような「なめろう」をさらに平らに盛って十分冷やした後、甘酢をかけて締めたもの。
▽とうぞ
12月に作られるこの料理は、味噌用に煮込んだダイズの煮汁を、煮たダイズ、塩、米麹、干しダイコン と共に瓶に煮込んで混ぜたもので、春まで食べ続けられる。
▽ナガラミ
九十九里浜で獲れる巻き貝のことで、塩ゆで、酢の物にして食べる。
▽なめろう
なめらかな舌触りからこのように呼ばれだしたこの料理は、三枚に下ろしたアジの皮を引き、ショウガ、ネギ、味噌、シソを加えてたたき、粘りが出るまで混ぜ合わせた、魚のタルタルステーキのようなもの。醤油をつけて食べる。
▽はらもの混ぜ御飯
カツオのはらもを酢で洗い甘酢に浸け、ショウガの千切りと一緒に寿司飯に混ぜ、彩りも美しくもみノリと錦糸タマゴを散らしたもの。

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茨城県
良質な軟質の水源に恵まれ、寒冷な気候を持つ茨城は、酒造りに適した地といえるでしょう。近年、「山田錦」などの酒造好適米を契約栽培する蔵も出てきています。協会10号酵母発生の地でもあり、その酒 質は、いわゆる淡麗辛口が主なものであり、やさしくスッキリとした香味を持っています。醸造所数は約 70、関東最多で水戸や石岡、笠間など全県下に点在しています。小規模な蔵が多いですが、それぞれに個性的な酒を醸しだしています。
【主な道産酒造用米】
初星、キヌヒカリ、コシヒカリ、チヨニシキ、あきたこまち、山田錦、渡船 |
【特産品】
アンコウ ウメ クリ コンニャクイモ シラウオ ハマグリ トマト ナシ 水戸納豆 ワカサギ アンコウの七つ道具
【郷土料理】
コンニャク味噌おでん ワカサギの串焼き アンコウ鍋 けんちんソバ ダイコン料理 ハゼのダイコン巻き フナ料理 がぜ焼き ウメびしお
【伝統的郷土料理】
▽御事汁(おことじる)
水戸周辺の料理で、12月2日の御事納と2月8日の御事始に食べる。ニンジン、ゴボウ、サトイモを 柔らかく煮て、ゆでアズキを加え、味噌で味付けする。
▽クコ飯
太田地方の料理で漢方で薬効のあるクコの若葉を砂糖と塩で味付けし、ご飯に混ぜたもの。
▽紫錦梅(しきんばい)
種を除いた青ウメとシソの葉を塩漬けにしたもの。
▽けんちんソバ
あり合わせの野菜を油で炒め、味噌か塩と醤油で味付けしただし汁で煮込み、その汁にソバをつけて食べる。
▽さか食い
生ザケのあら身を包丁でたたき、味噌などを加え団子を作り、サトイモ、ゴボウ、ハクサイを加えて煮 込み、味噌味をつけて熱々を食べる。
▽塩煮干し
霞ヶ浦の保存食で、ワカサギやシラウオを新しいうちに塩ゆでにし、干し上げたもの。
▽とも酢
水戸独特の料理で、強塩をして蒸したアンコウの肝と焼き味噌をすり、甘酢でのばしたもの。

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栃木県
仕込み水に鬼怒川、那珂川水系の清冽な水が使われます。それら河川に沿って穀倉地帯が広がり、なかでも、八溝山系の那珂川沿いで穫れる米は質が良い(特に「コシヒカリ」)。 現在の醸造所数は約45あります。このうち約30が南部杜氏の南部流、残りのほとんどは越後杜氏で占めています。近年、特定名称酒を中心とした酒造りに移行してきており、スッキリとした淡麗タイプの酒が多くなっています。
【主な道産酒造用米】
アキニシキ、コシヒカリ、月の光、星の光、初星 |
【特産品】
日光ユバ カンピョウ イチゴ アユ 温泉饅頭 大谷ノリ 那須納豆
【郷土料理】
もろみ漬け けっこう漬け カンピョウ料理 コイ料理 マス料理
【伝統的郷土料理】
▽アユのくされ寿司
11月の羽黒山の梵天祭りに作られ、土用の頃のアユを3ヶ月かけて塩漬けにしたものを、ダイコンと共にご飯に混ぜ、おもし重石をかけて1週間ねかせる。食べる時、半日ほど桶を逆さにして水気を切るが、酒の肴にいい。アユはくろばね黒羽から烏山にかけての那珂川、上河内から岡本あたりの鬼怒川の天然アユが有名である。
▽アユ飯
米の中にアユを立て頭を出してうめる。醤油と酒で味付けし炊き上げ、アユを引き上げると、骨を除き身だけが飯の中に残る。香りを生かした家庭料理である。
▽コンニャクのスッポン煮
鹿沼名物のコンニャクを手でちぎり、ネギと共に炒め、砂糖と醤油で煮込んだもの。
▽しもつかれ
栃木を中心に北関東一円で作られる郷土の味である。2月の初午に欠かせない料理で、家ごとに交換したり、わらづとに入れお稲荷さんに供えて家族の無病息災、五穀豊穣を祈る習慣がある。材料は12月に出回る酒の新粕、ダイコン、ニンジン、塩サケの頭、炒ったダイズ(節分の残り物)、網で焼いた油揚げ。作り方は角切りにしたサケを酢と水で煮、「鬼おろし」というおろし器でダイコン、ニンジンをおろし、ダイズ、油揚げを加えてさらに煮る。最後に酒粕、砂糖、醤油を入れて味付けし、煮上がった後じっくり味をなじませる。
▽麦飯(ばくめし )
那須地方の郷土料理。オオムギの中にイモ類やアズキ、インゲンマメなどを混ぜて炊き上げる。
▽ひたし豆
大きなダイズを硬めにゆでて、そのまま醤油や酢醤油で食べる。甘酢に漬け込んだりもする。
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群馬県
1991年に酒造好適米「若水」の産地として指定を受け、現在、群馬の地酒の多くはこの米から醸されます。 やや辛口の酒が主体ですが、辛口といっても、ふくよかな味わいが舌になじむのが特徴となっています。
現在の醸造所数は約40あります。主に藤岡、館林、太田など東南部に集中しており、特定名称酒を中心とした酒造りが行われています。
【主な道産酒造用米】
若水、青い空、月の光 |
【特産品】
アユ 磯部せんべい コイ 高原牧場の乳製品 コンニャクイモ シイタケ ニジマス 下仁田ネギ イノブタ コムギ ハナマメ ユベシ
【郷土料理】
関東タクアン ニラ雑炊 アカシア料理 アズキがゆ コイ料理 ナマズ料理 コンニャク料理 下仁田ネギ料理 焼き餅
【伝統的郷土料理】
▽お切り込み
群馬版ほうとうのことで、食塩を加えていない生ウドンを野菜類と共に醤油か味噌で煮込む。
▽つみっこ
「ねじ」とも呼ばれ、味噌仕立てのすいとんのことである。
▽煮込め
深鍋にたっぷり水を入れ、根菜類、コンニャクをじっくり煮込み、油揚げやアズキを加えた醤油味のもので、多めに作って、作りおきしておく。
▽干びしお
ムギとダイズの麹に餅米をかゆ状に炊いたものを混ぜ、陽に当ててかき混ぜて作るなめ嘗味噌で、300年 以上も昔から作られている。
▽ぼた
利根地方の山間部の携帯食である。焼きおにぎりにクルミをすり込んだ味噌を塗ったもの。

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山梨県
富士川や尾白川などの清水と寒冷な気候が活かされ、軽快でスッキリした味わいの地酒が醸されます。
山梨の酒造りの歴史は長く、300年以上の歴史を持っています。近年「酒造好適米自給安定対策推進協議会」を設立し、契約栽培による酒米の確保に力を入れています。
醸造所数は約20あり、富士川と笛吹川、釜無川に沿うように点在しています。
【主な道産酒造用米】
なし |
【特産品】
アユ ニジマス ブドウ フナ 勝沼ワイン ワカサギ プラム モモ ソバ
【郷土料理】
アワビの煮貝 山鳥めし
【伝統的郷土料理】
▽アズキぼうとう
汁粉の中にほうとうを入れて煮込んだもの。須玉 町若神子で行われるほうとう祭りで食べられる。
▽おしゅくじり
すいとんの失敗作で、おしくじりが語源ともいわれる。作り方は煮だし汁か味噌汁の中にカボチャ、カブ、ダイコンを入れ、水溶きの小麦粉を流し入れたもの。
▽おねり
ジャガイモ、カボチャを煮込んだ中にトウモロコシの粉を入れ、どろりとさせて塩、味噌、醤油で味付けしてもの。
▽おやき
米かトウモロコシの粉で塩味の団子を作り、油で焼き、砂糖醤油で食べる。
▽ほうとう
米の少ない山梨県の平安期から現代に伝わる郷土料理。ほうとうにはカボチャがつきもので、カボチャの出はじめる頃から翌年3月頃まで、ほうとうを食べると風邪を引かないという。作り方は小麦粉で打ち、幅広に切った生ウドンを、カボチャ、サトイモ、ダイコン、ニンジンなどの季節野菜と一緒にゆでずにそのまま煮込んで味噌仕立てにしたもの。

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