日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会 SAKE SERVICE INSTITUTE[SSInet]


杜氏の流派と分布
全国にはいくつかの杜氏集団があり、各地方による酒造りの様式はそれぞれ丹波流、但馬流、越後流、南部流、越前流等々と称し、各流派独自の技術を誇りにして日本酒の製造に当たっています。
しかし、現在では色々な事柄が科学的に解明され、以前ほど各流派の特徴は少なくなりつつあります。
以下は全国にある杜氏集団の流派です。

▽津軽杜氏(青森県)
杜氏数の減少は著しいが地元の味を守る貴重な存在。

▽山内杜氏(秋田県)
南部杜氏に次ぐ東北を代表する杜氏。

▽南部杜氏(岩手県)
杜氏数は全国最多、酒造り盛んな岩手の杜氏。

▽会津杜氏(福島県)
福島県で唯一の組合を有する地元杜氏。

▽越後杜氏(新潟県)
全国各地で活躍する酒どころ新潟の名杜氏。


▽小谷杜氏、諏訪杜氏、飯山杜氏(長野県)
大正時代に育成を開始した3杜氏。

▽能登杜氏(石川県)
近江・山城からはじまりアジアでの活躍実績もあり。

▽大野杜氏(福井県)
福井県大野が本拠地、杜氏のほか精米士でも有名。

▽越前糠杜氏(福井県)
漁業の副業として発展、最盛期は200名の杜氏を輩出。


▽丹後杜氏(京都府)
県外の杜氏が多い京都で地元の酒を醸す貴重な存在。

▽丹波杜氏(兵庫県)
灘の酒を醸して250年以上、酒造界の中心的存在。

▽南但杜氏(兵庫県)
山と農地にあふれる兵庫県南但地方の出身。
▽但馬杜氏(兵庫県)
兵庫県北部で誕生その数は全国第3位。

▽城崎杜氏(兵庫県)
南豊かな食文化の中で誕生、新しい取り組みにも熱心

▽備中杜氏(岡山県)
昔は満州、朝鮮まで出向き酒造りを率いた実績を持つ。

▽広島杜氏(広島県)
軟水醸造法を開発した三浦氏が育成した杜氏。

▽石見杜氏(島根県)
島根の沿岸沿いの町が拠点、3つの杜氏が一致団結。

▽出雲杜氏(島根県)
中国を代表する銘醸地で豊富な人材をかかえる地域。

▽大津杜氏(山口県)
日本海沿いの目置町が拠点、山口県内を中心に活躍。

▽熊毛杜氏(山口県)
山口県光市および熊毛郡出身の杜氏の総称。


▽土佐杜氏(高知県)
高知県の3地域の杜氏が昭和中期に統合。

▽越智杜氏・伊方杜氏(愛媛県)
両杜氏が活躍、四国一の杜氏の宝庫。

▽柳川杜氏、三潴杜氏、久留米杜氏、芥屋(けや)杜氏、肥前杜氏、唐津杜氏、小値賀杜氏、生月杜氏、平戸杜氏、熊本杜氏など(九州地方)
九州の酒造りは九州の杜氏が中心。

杜氏について
日本酒の醸造方法とその管理方法は、世界でも類を見ないほど複雑にして精巧です。この技術を継承してきたのが杜氏です。
現在では酒造りを行う技術者を酒造技能者と呼び、酒蔵の長を杜氏、その他の技術者を蔵人と総称して区別 しています。
資格としては酒造技能検定で一級技能士を持つ人が杜氏となっていることが多く、酒造りの責任の他、蔵人を総括し蔵内酒造現場の管理をも行っています。杜氏とは全ての酒造技術面のエキスパートであるばかりでなく、統率力、判断力、管理能力にひいでた人格者、ジェネラリストであることが要求されるため、蔵人になれば、誰もが杜氏にまでなれるとは限りません。
 
杜氏集団の役職と役割分担 (杜氏の出身地や派により分担や用語が多少異なります)