日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会 SAKE SERVICE INSTITUTE[SSInet]


日本酒の原料について
酒造りに適した米は「酒造好適米」と呼ばれ、食用米に比べて粒が大きく、米の中心部にある心白という部分が大きく、タンパク質や灰分含有量 が少ない事が挙げられます。ただし、技術の進んだ現在では酒造りに食用米が使われる場合もあります。

玄米は胚芽のついている方が腹面で、反対の面が背幅とされています。そして右図の様に、玄米の表層は果皮及び種皮に覆われており、この下のデンプン層部分には脂質、タンパク質、灰分が多く存在しています。また、休眠している酵素や、リン酸と脂質の結合したフィチンといわれる栄養物質などもあります。

デンプン層は背側で厚く、腹側が薄くなっていて、腹側の先端部にある胚芽には、発芽に必要なタンパク質やビタミン類が豊富に含まれています。

米の中央にある円形の白色不透明の部分を心白(しんぱく)と呼び、心白のある米を「心白米」と呼びます。心白部はデンプンが少なく柔らかい部分で、麹菌の菌糸が中に伸びやすく、強い酵素力のある麹が出来、酒母、醪での糖化も良いです。

 
米の主な5成分
成分が多い順に解説しています。この他に微量の蔗糖、ブドウ糖が含まれており、また、わずかに繊維質も含まれています。
▽炭水化物
▽タンパク質

▽脂  質

▽灰  分

▽ビタミン
 
米の規格
酒米は一般的に水稲粳(うるち)玄米が、醸造用玄米を使用しています。
水稲粳玄米とは、普段食事の際に我々が食べている米であり、一般米と呼ばれ、農産物検査法に基づいて定められた、水稲粳米検査基準によってその品質が格付けされています。
醸造用玄米は、主食用米と区別して醸造用に提供された日本酒の醸造に適した米のことで、酒造業界で「酒造好適米」と呼ばれるものです。粒が大きく、中央部に白い不透明な部分が見られる米(大粒心白米)て、特別 な検査基準が設けられています。

●醸造用玄米は、特上、特等、1等から3等まで、品位規格一本で等級格付けを行っています。
●醸造用玄米品位規格の適用範囲として検査請求のあったものを対象米殻としています。
米の生産地と酒造好適米
主な酒造好適米の特徴
【名前の由来】
大正12年(1923年)、兵庫県農業試験場において、「山田穂」を母、「短稈渡船」を父に持つ酒米が生まれ、昭和11年(1936年)に、「山田錦」と名付けられました。
【主な産地】H4年度作付面積(ha)
1.兵庫県(4,322) 2.福岡県(288) 3.岡山県(58) 4.佐賀県(47) 5.熊本県(45)
▽特 性 ▽栽培特性 ▽適 地
【名前の由来】
昭和13(1938)年、新潟県農業試験場長岡本場で「菊水」を母とし「新200号」を父として人工交配を行い、以来選抜固定をはかり、昭和32(1957)年、新潟県が米生産量五百万石を突破した事を記念し命名されました。
【主な産地】H4年度作付面積(ha)
1.新潟県(1,849) 2.福井県(1,674) 3.富山県(1,248) 4.兵庫県(635) 5.石川県(491)
▽特 性 ▽栽培特性 ▽適 地
【名前の由来】
昭和53(1988)年、長野県農事試験場にて「北陸12号」を母、「東北25号」を父とした「たかね錦」にγ線照射処理を行い、突然異変によって生まれました。名前は長野県の美しい自然の中で生産され、美しい山の頂の雪のような心白がある酒造好適米の意にちなんで命名されました。
【主な産地】H4年度作付面積(ha)
1.長野県(1,213) 2.秋田県(0,438) 3.山形県(195) 4.岩手県(93) 5.宮城県(39)
▽特 性 ▽栽培特性 ▽適 地
水について
全体の約80%が水分である日本酒の醸造において、水質が大変重要である事は言うまでもありません。酒造用水は製造しようとする総米重量の総量の20~30倍必要といわれており、使用する目的によって醸造用水と瓶詰め用水の二つに大きく分けることが出来ます。
 
醸造用水の役割


ビン詰用水の役割 
酒造用水として有害な成分
酒造用水として有効な成分
カリウム、リン酸、マグネシウムなどは、麹菌と酵母の増殖を助ける重要な成分で、これが不足すると製麹における麹菌、酒母における酵母の増殖が送れ、正常な製造管理をする事が出来なくなります。しかし、これらの成分は醸造用水に不足していても米の成分として蒸米中に十分含まれており、蒸米から溶出した分量で十分であると言われています。
宮水はカリウム、リン酸を多く含むことが知られており、醸造用水として、最適な成分を備えています。
 
軟水・硬水について
軟水とは、カルシウム、マグネシウム、塩類の含量の少ない水で、出来る酒質は軽くきれいな酒となり、硬水とはカルシウム、マグネシウムなどを多量に含む硬度の高い水の事をいいます。但し酒造用水においては国税庁所定分析法に基づき、一般とは異なる基準を図の通り、定めています。

※100mlの水にカルシウム、マグネシウムが酸化カルシウムとして1mg含まれている時に硬度1度となります。現在ではカルシウムイオンの量により、ppmで表現されます。
水源について
 

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