日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会 SAKE SERVICE INSTITUTE[SSInet]



日本酒のタイプ分類
「気軽に日本酒を楽しみたい」「日本酒と食事を楽しみたい」という大半の消費者に、日本酒の醸造法や法律についてクドクド語っても効果がないのは周知の事であり、かといってアドバイスの一つもなく、消費者まかせではラベルを見ても中身のわかりにくい日本酒のこと、ワインや他の酒に移行・・・などという話もありがちな話なのです。
大概は「辛口・甘口」、「淡麗・濃醇」、少し詳しくて「吟醸酒や純米酒などが一般的なところでありますが、「吟醸だからこういう味わい」「純米だからこういう味わい」とは言い切れないのです。例えば日本酒度にしても+だから辛口、−だから甘口と言い切れるものではなく、それ以前に消費者にとって難解な数字でしかすぎません。
そこで何とかわかりやすい方法はないかと模索を続け、数年にわたり数多く(21,000種)のきき酒を繰り返した結果、日本酒は4つのタイプに分類されるのではないだろうかと研究を続け、「香りと味わいかの要素から選定できる、日本酒の4タイプ分類法」という提供方法を考案しました。そしてそれに付随して「適した飲用温度」「適した器」「相性の良い料理」などがより的確に提案できるようになりました。
フルーティーフレーバーが海外でも大人気
果実や花の様な華やかな香りが高く、軽快で爽やかな味わいが特徴です。甘い風味を感じさせるものから辛口のものまで、様々なタイプが存在します。
黄金色に輝く日本酒。本当の酒通が認める貴重品
ドライフルーツやスパイスなどの複雑性のある練れた熟成香を持ち、とろりとした甘味や深い酸味、ボリューム感のある旨味が合わさった力強い味わいが特徴です。
淡麗辛口テイストで誰にでも好かれる万能選手
香りは全体的に控えめであるが、新鮮で清涼感のある含み香を持ち、なめらかでみずみずしい味わいが特徴です。
まさに原点。伝統的かつ王道をいく日本酒
原料の米そのものを想わせるようなふくよかな香りと、充実した旨味を感じさせるコクのある味わいが特徴です。



4タイプ別 飲用温度
日本酒の飲用温度と言えば大抵が「冷や」か「燗」の2区分しかなく、また「燗」の中にも「人肌」「ぬる燗」などがありますが、非常に曖昧であります。実際 に日本酒のサービス温度、飲用温度はビールやワインと比較すると幅があり、5〜55℃位 までの広範囲で、わずかな温度差により、その香り、味わいがきわめて複雑多彩に揺れ動くよう変化します。ここでは4タイプ別 の飲用温度について説明いたします。

※30℃、35℃、40℃、45℃、50℃は近辺を指す。
 

適した飲用温度:10℃前後(8〜15℃)
清涼感のある香味が特徴的で、冷やすことによって爽快さが映えます。しかしあまり冷やしすぎると持ち味である華やかな香りが感じにくくなったり、酸味や苦味などの刺激要素が突出したりする場合があるのでよく注意して下さい。 香りが控えめで旨味成分が割としっかりしたタイプなら、ぬる燗も可能です。

適した飲用温度:5〜10℃等
爽快な酒質と爽涼な飲み口、フレッシュな味わいが特徴的なこのタイプはしっかりと冷やす事で特性が活きます。また、味わいの成分中に刺激的な要素が少ないため、冷やしすぎてもこれらの要素が突出することがありません。

適した飲用温度:15〜18℃、または40〜55℃
飲用温度帯が最も広く、品温の違いによってさまざまな変化を見せるタイプです。コクと旨味成分をしっかり持っているので、この要素を活かす事がポイント。旨味のふくらみが映えるやや高めの温度設定が好ましいです。

適した飲用温度:15〜25℃、または35℃前後
軽快なものから重厚なものまで様々であり、温度設定はそれぞれ異なりますが、重厚な旨味成分を持つものほど高めの温度設定と考えればよいでしょう。また、 大きく嗜好が分かれる傾向が見られるので、温度設定は好まれる方には高め、そうでない方はやや低めとし、強い香りと旨味を抑えるとより飲みやすくなりま す。但し、燗にする場合、温度が高すぎるとバランスが崩れる場合があるので、少し低めを心がけて下さい。


4タイプ別 適した酒器

甘くフルーティーな香りが特徴。味わいは軽快なものから濃醇なものまで様々。
香りが活きるように、上に広がったラッパ形状か、ワイングラスのように中にこもるような形状がオススメです。

熟成がもたらす凝縮感はスパイスやドライフルーツのよう。最も濃醇なテイスト。
ポイントは美しい色調を活かすこと。透明のグラス、カットの入ったグラス、また中が金塗りの漆器なども好感度UP!


日本酒の中では最もライト&シンプルテイスト。
飲みきりサイズの小さな酒器がいいでしょう。温度が上がらないうちに飲みきれますから。
涼しげな装飾の物もいいですね。

最も日本酒らしい「米」の風味が活きた旨口テイスト。
じっくり嗜むことを考えると、和の酒器が好ましいですね。片口や焼き物などにこだわって渋い雰囲気を創りだすと、良い風情が演出できます。



4タイプ別適応グラス
当会では、数万種に及ぶきき酒のデータを元に、それぞれのタイプの特性が最も引き出せるタイプのオリジナルグラスを開発いたしました。
薫酒グラス
大きく広がるラッパ型の口径は華やかな香りを存分に引き出します。またアタックで広がる繊細な甘味とシャープな酸味を逃すこと無く口中に導きます。
W57×H100mm(100cc)
熟酒グラス
個性的かつ濃密な香りを必要以上に強調しない形状は、重厚な味わいもなめらかに感じ、熟成酒の持つ本来の風味を楽しめます。
W50×H120mm(200cc)
爽酒グラス
細身かつラッパ型に広がる口径は控えめな清涼感ある香りを的確にとらえます。なめらかでみずみずしい味わいを温度が上がるのを抑えながら楽しめます。
W49×H135mm(75cc)
醇酒グラス
口径より下に膨らみを持たせ、ふくよかな香りを一層、引き立てます。口中全体に酒が導かれる形状は、旨味とコクを存分に引き出します。
W60×H108mm(150cc)



4タイプ別 相性の良い料理の一例

食前酒にも向きます。
どちらかというと料理を選びますが、淡白な素材を活かした調理法で、爽やかな風味付けをされたものが好相性。ちょっと凝った料理なんかが、よりGOOD!

白身魚の刺身

山菜のおひたし

ボイルタラバガニ

マグロとトリュフの
カルパッチオ

どんな料理にも良く合うマルチプレイヤー。
わりと軽いタイプの料理がベターですが、コッテリした料理にスッキリとした日本酒を合わせたい、なんてニーズにも十分応えてくれます。

冷奴

帆立貝のイタリア風SASHIMI

生しらすポン酢

鮎の塩焼き

しっかりとした味付けの料理や酒の肴系の料理がオススメ。また、バターやクリームを使った洋風料理ともなかなかの好相性です。

キンキの煮付け

豚肉と大根の煮物

酒盗

ポトフ

キーワードは、「凝縮感」と「熟成感」。又、ハチミツやドライフルーツなどで濃い甘味を付けたもの、フォワグラなどの脂の多いものと好相性。他のタイプでは考えられないような組合せが楽しめます。

ウナギの蒲焼き

スパイシーカレー

ハードタイプチーズ

麻婆豆腐