日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会 SAKE SERVICE INSTITUTE[SSInet]

徹底的に芋焼酎を学ぶ2泊3日
見て!触って!体験してきました!!
今回で2回目を迎える大人気企画「焼酎造り体験実習」を開催いたしました。
この企画は、薩摩酒造の方々をはじめFBO九州支部の方々のご協力なしではすすみません。薩摩酒造 松下工場長のご協力のもと、芋焼酎の旬であるこの時期に企画をすることができました。

お客様に焼酎を提供する「焼酎アドバイザー」として、酒造りの現場を体験させていただくことは非常に重要です!焼酎を説明する上で、本で暗記した知識を語っても、何の説得力もありませんし、何よりそれぞれのお酒が持つストーリーは、蔵にて肌で感じなければ伝えきれるものではありません。
そんな想いを込め、芋焼酎の聖地、鹿児島県 薩摩酒造 明治蔵(「さつま白波」製造元)で、徹底的に芋焼酎造りを泊り込みで学んできました。
 
薩摩酒造
鹿児島県、薩摩半島最南端の、枕崎市に本社を持つ薩摩酒造は、「さつま白波」を柱に
3つの蒸溜所と壜詰め工場を持っています。
また、その他にも麦焼酎や発泡酒も生産しております。

今回実習を行った明治蔵は、一般の方々が見学出来る手造り焼酎蔵に加え、焼酎文化資料館、売店、花渡川(けどがわ)ビアハウスを併設した施設です。
開催概要 
日 時 2008年11月22日(土)〜24日(月)祝日 2泊3日
場 所 薩摩酒造 明治蔵 (鹿児島県枕崎市立神本町26番地)http://www.meijigura.com/
参加人数 5 名
主 催 日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会(SSI)
料飲専門家団体連合会(FBO) 九州支部
協 力 薩摩酒造株式会社 http://www.satsuma.co.jp/
焼酎造りの体験だけでなく鹿児島文化・風土を現場からレポートします!!

鹿児島空港を出て2時間半、雄大な桜島、薩摩富士と呼ばれている開聞岳を眺めながら本州の最南端にある枕崎に向かいました。
電車のドアが開くと、かつおの香りがほんわか漂ってきました。16:00 枕崎駅に集合し、明治蔵へ向かいました。
枕崎市は人口25,000人程の小さな街ですが、かつおの一本釣漁業が盛んで、「かつお」の街として全国的に有名な町です。なんと、全国の鰹節生産量の4割がここ枕崎で生産されており、全国一の生産地となっています。

オリエンテーション
「おはようございます。」と蔵内に響く元気な声で松下工場長は迎えてくれました。
まず、オリエンテーション。実習をする際の注意事項や自己紹介を行い、その後、館内を案内して貰いました。

この実習期間中は、薩摩酒造の従業員として取り組んでください。明治蔵は、焼酎文化資料館となっている為、お客様から質問などがよくありますので、対応をしっかりしてください。緊張感が走りましたが、責任を持って取り組みたいと改めて思いました。

交流会
松下工場長、中原係長、壜詰め工場長三浦さんを交えて、隣接施設の花渡川ビアハウスにて交流会を18:00より開始しました。
乾杯は、芋(コガネセンガン、紫芋)で造ったビール。この施設内で造っているそうです。麦で造ったビールと比べて甘味があり、非常に飲みやすいテイストでした。

ここでしか飲めない芋焼酎「花渡川」のお燗を片手に焼酎への想いを各人語り合いました。芋焼酎の本場鹿児島はこれからが本番!?2次会会場へ移動。地元ならではの漁師さんが通う居酒屋へ。宿泊所である明治蔵へ戻ったのは、12:00ころ。
翌日の集合時間は、7:00! 

夕焼けに浮かぶシルエットが雄大な桜島


別名薩摩富士、開聞岳を望む

かつおの一本釣で有名な枕崎港


芋で造ったビールで乾杯!

蔵の朝は、とにかく早い!更衣を済ませて手を洗浄し、いざ蔵の中へ!
麹造り 1
最初の仕事は、麹室での作業。
サウナのような熱気の室内で、蒸したお米を全面に菌糸が繁殖するよう、手入れをしました。
米に粘り気があるためダマが発生しやすい為、ほぐしましたが、この作業が簡単なようで難しい。ハゼつきが良く、強い酸(クエン酸)を造る事により、しっかりとした麹を造ることができるそうです。
ここでの品質管理が焼酎の出来具合を左右するため、麹造りは気が抜けません。

米払い 1
朝食を済ませ、米払いを行いました。良質の麹を造るため洗米・浸漬・水切りを行い、芯まで丁寧に蒸し上げました。

一次仕込み 1
米を蒸している間、休むことなく、一次仕込み(モロミ)の櫂入れを行いました。
麹米に水・酵母を添加して、モロミを造りました。酵母の増殖とともに激しく発酵するため、タンク内は発熱します。30度前後の温度を保ちながら、じっくり6日間ほどかけて一次仕込みを行うそうです。
宿里杜氏からタンク内でまんべんなく混ざるようにと説明を受け、実際に櫂入れ(攪拌)をしました。実際に行うと、重さにビックリしました。上手く攪拌せず苦戦しました(汗)。
仕込みに使われている甕は地中に埋めてあるため温度変化もなく、モロミが自然に対流するという、優れもの。

蒸留
二次仕込みで出来上がったモロミを単式蒸留器(木桶)で沸騰させ、蒸留を行いました。
初めに出てくるくる部分を初垂れ(はなたれ)と呼び、アルコール度数は70度前後。本垂れ→末垂れと進むにつれアルコール度数は徐々に低くなります。最初は、底まで見えていた甕も末垂れ部分の時には、白く濁っていて甕底は見えなくなってしまいました。それぞれの経過ごとに比較テイスティングをさせて頂きました。

ここで一息、鹿児島ならではの結婚式!
松下工場長よりお昼から「焼酎文化資料館内で結婚式があるので、準備をしてください。」と声掛けがあり、蔵子さんとテーブル・イス等を設置しました。新郎、新婦の初仕事がなんと、櫂入れ作業、乾杯のお酒は、できたての焼酎を黒チョカで・・・。
さすが!鹿児島県!焼酎ファンには何ともいえない演出ですね~♪


 
米払い 2
その横で、宿里杜氏の号令に息を合わせて蒸米をかき混ぜ、放冷を行いました。お昼は、枕崎ラーメンを食べに行きました。もちろん、かつお入り。

麹造り 2
種麹13:00よりスタート!蒸米が適温になる時間を的確に判断。杜氏さんの長年培った五感に圧巻しました。いよいよ麹菌の胞子を散布。まんべんなく蒸米を混ぜ返すことで麹のムラをなくします。また空気に触れさせることで温度を下げる効果があるそうです。

 
二次仕込み
14:00より二次仕込みの櫂入れ作業!
麹を仕込んだ甕に芋・水を加えて発酵させます。激しく発酵するため、一次仕込みと同様、冷やして発酵させます。
実際にテイスティングをしてみると、非常に酸っぱい。
同じ二次仕込みのモロミであってもそれぞれの甕によって、香り・味わいがこんなに違うとは思いませんでした。じっくり2週間ほどかけて二次仕込みを行うそうです。
櫂入れ後、温度・容積チェック、掃除を行い、2日目の実習は終了しました。
2次会にての一コマ!
懇親会
近くの温泉に行き、その後、待ちに待った懇親会!
松下工場長、中原係長、壜詰め工場長三浦さん、宿里杜氏、蔵子さんFBO九州支部長ならびに焼酎アドバイザー専任講師である宝納酒店 代表の若松先生を交えて、地元のお寿司屋にて懇親会を18:00より開始しました。
芋焼酎のお湯割りを片手に各地の焼酎に関する情報交換が行われたほか、普段聞けない現場で働く方々ならではの体験談や焼酎に対する想いを蔵元の皆様に語っていただきました。昨日同様、1次会だけでは終わりません。

麹造り 3
昨日、麹菌の胞子を散布した麹の切り返し作業からスタートしました。宿里杜氏の号令に息を合わせて温度が均一になるよう切り返し、盛り作業、レンガ積みを行いました。

 
分析
朝食を済ませ、一次仕込み、二次仕込みのモロミ中の酵母の数を顕微鏡で確認しました。

死滅率を出すため(生きている酵母÷死んでいる酵母=死滅率)、それぞれ何個あるのか、両手に数を数える機械を持ち行いましたが、みんなの数がなかなか合いませんでした。(汗)

何だか野鳥の会の方になった気分でした。(笑)

 
火の神蒸溜所&壜詰め工場 見学
9:00火の神蒸溜所へ施設見学に行きました。
大型タンクや蒸留機が並ぶ様子は圧巻。芋の選別・処理作業は人の手で行われていて、そのスピードの速さに驚きました。 その後、壜詰め工場に向かいました。
明治蔵とは違って機械で造っている蒸留所でしたが、手造りとか、機械造りのどちらがいいか等と、方法論を問うのではなく、どちらにしてもシッカリとしたコンセプトを持ち、酒造りに取り組んでいるのだと感じました。前日、手造り蔵ですべての工程を体験していましたので、機械化された各工程が、手造りのどの部分に該当するかすぐに理解でき、比較しながらの興味深い見学となりました。
焼酎セミナー
松下工場長、研究室長より、焼酎造りの極意を中心に業界の現状や動向などを熱く語っていただきました。お客様に満足して頂く焼酎を造るには、芋焼酎の原料である「サツマイモや米の特性をどのように引き出してやるのか」、ということが大切です。いう言葉が印象深く響きました。





松下工場長、中原係長、頴娃蒸留所 副所長、
当会焼酎アドバイザー専任講師の小峯先生と昼食をとり、
実習は終了しました。
参加者の声
焼酎造りの全工程を今回体験できて大変良い経験になりました。
明治蔵の各スタッフの方々の焼酎造りに対する熱い想いを感じ、焼酎に対するイメージが大きく変わりました。 
大胆な味わいの中に繊細な香りや味わいを持つ焼酎に感激いたしました。(男性)
 
机上の知識はある程度あるとはいえ、日頃の疑問も解決する事が出来ました。 (男性)
焼酎は生きものでありすごい踊動感を感じました。2泊3日という短い期間でしたが、中身の濃い体験でした。また、参加したいと思います。 (男性)

風景・空気・人・食に至るまで僅か3日間の間に私の中に渾然一体となって溶け込めました。
酒造りの技術だけでなく芋焼酎の生み出す風土そのものを持ち帰ることができました。(男性)
開催後記
この体験実習では、3日ということで一部の作業の体験でしたが、普段決して出来ない経験をさせて頂きました。この経験を活かし、今日からより頑張ります!このページをご覧の皆様も、ぜひ蔵元体験実習に参加してみてください。きっと「心」を打つ何かを得られる筈です。ご協力いただきました蔵元様、参加して頂きました皆様、誠にありがとうございました。今後も皆様からの貴重なご意見、ご感想を参考にし、メーカーの皆様、会員の方々にご満足いただけるようなイベントを企画してまいります。  文:FBO/SSI事務局:伊東 皆様のご意見等をお聞かせ下さい。

料飲専門家団体連合会
日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会事務局内
TEL:03-5390-0715
E-mail: このメールアドレスは、スパムロボットから保護されています。アドレスを確認するにはJavaScriptを有効にして下さい

昨年度開催した「本坊酒造 蔵元体験実習」の様子
体験レポートはこちらへ
 

賛助・法人会員リンク

お薦めサイト

バナー

オンライン状況

現在
 ゲスト 286 人
 がオンラインです